商業教育とは

商業を学ぶ目的は何でしょう。それは、一言で言えば「ビジネスの基礎・基本の能力」を養うことです。ビジネスの基礎・基本の能力とは、「豊かな人間性」「創造性」「ビジネスの理解力と実践力」などビジネス活動を行っていくうえで必要とされる態度や能力のことです。

それでは、ビジネスとはなんでしょうか。ビジネスとは「企業が利益の獲得を目的に営む事業活動」のことを言います。

商業高校では、中学まで学習してきた「普通科目」と新たに「商業の専門科目」を学習します。「普通科目」と「専門科目」の割合は、約2:1になっています。1年次には、30時間のうち、10時間が商業の科目です。また本校では、目的に合わせて3つの学科(総合ビジネス科・経済科・国際コミュニケーション科)があります。2年次、3年次、総合ビジネス科ではコースに別れ、また経済科、国際コミュニケーション科では、選択として商業科目、普通科目の中から興味・関心・進路希望によって授業を選ぶことができます。

スペシャリストと資格取得

商業の学習は、将来、みなさんがビジネスに関するスペシャリスト(専門家)になるための基礎・基本を築くためのものです。学習にあたっては、各種の検定試験が実施されています。上級資格をめざすことは将来のスペシャリストになるために役立つ効果的な学習方法です。高度で専門的な知識や技術を身につけるには、商業高校での学習を基礎にして、インターンシップ等の実践をとおして学習を積み重ねていく必要があります。また、さらに専門的な教育を受けたいと望む人は、大学・短期大学・専門学校などに進学することによって、スペシャリストとして必要な専門性をさらに高めることができます。

商業教育における4つの分野

商業教育の中身を大きく分けると4つの分野に分類されます。このほかに総合的科目群として、以下の分野で学んだことを総合的に学習する「総合実践」、自ら課題を見つけ研究を深める「課題研究」があります。なお、本校では「総合的な学習の時間」を「課題研究」によって代替しています。

 
分野名
内容
該当教科
マーケティング分野

広告や販売促進など、企業と消費者間のコミュニケーション活動を学び、商品開発やマーケティングに関する学習をします。

・広告と販売促進
・商品開発
・マーケティング
ビジネス経済分野

経済に関する基礎的な理論を基に、国家や市場といったマクロ経済、個人や企業といったミクロ経済などの基礎理論を学び、ビジネスに必要な知識、経済に関する法などを学習します。

・ビジネス経済
・ビジネス経済応用
・経済活動と法
会計分野

簿記の基本的な仕組み、会計の理論や制度製造業における原価計算について学び、実務に対応した会計を学習をします。

・簿記
・財務会計T・U
・原価計算
ビジネス情報分野

コンピュータに関する知識と技術を学び、ソフトウェアの活用法やプログラム作成に関する学習をします。

・情報処理
・ビジネス情報
・プログラミング
・電子商取引


山商における学科の構成

商業教育で分類した場合、山商での学科構成は以下のようになります。自分の目的に合った学科選びをしましょう。

学科名 コース名 主な学習分野
総合ビジネス科
定員(160名)
流通ビジネス マーケティング・ビジネス経済分野が中心
情報ビジネス ビジネス情報分野が中心
会計ビジネス 会計分野が中心
経  済  科
定員(80名)
−−− 進学型の会計分野が中心
国際コミュニケーション科
定員(40名)
−−− 全分野の基礎と英語が中心